コラム

退職金にかかる税金はどれくらい?具体的な税額や注意点を解説

退職金とは

退職金は会社を退職した際に支給される金銭のことで、勤続年数や業種等の会社の制度によって支給される金額が異なります。退職金は退職後に生活を支える大事な資金となります。

毎月支給される給与よりもまとまった額となることが多いですが、税金はどれくらいかかるのでしょうか。具体的な税額や、必要な書類を解説していきます。

目次

  • 退職金制度の種類
  • 退職金にかかる税金
  • 退職金にかかる所得税の計算方法
    • 退職所得控除の計算方法
    • 税額の計算方法
  • 退職所得にかかる住民税の計算方法
  • まとめ

退職金制度の種類

昨今では退職金制度も多様化しており、大きく以下の4種類に分けられます。

  • 退職一時金制度
    会社が決定した金額を従業員に支払う
  • 退職金共済制度
    共済が決定した金額を従業員に支払う
  • 確定給付企業年金制度
    企業が外部に掛け金を積み立て、運用し、運用実績に関わらず一定額を従業員に支払う
  • 企業型確定拠出年金制度
    企業(と従業員)が外部に掛け金を積み立て、従業員本人が運用し、運用実績により支払われる

今回はこれらの退職金を受け取る際の税金について、解説していきます。

退職金にかかる税金

退職金は、勤務先に所定の手続きを行っておけば、源泉徴収で課税関係が終了するため、確定申告の必要はありません。

ただし、医療費控除や寄付金控除の適用を受けるなどの理由で確定申告書を提出する場合は、確定申告書に退職所得の金額を記載する必要があります。
※退職者は勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出する必要があります。

退職金にかかる税金は以下3つです。

  • 所得税
  • 住民税
  • 復興特別所得税

退職金は、長年の勤労に対する給与として一時的に支払われるものであることなどから、退職所得控除を設けたり、他の所得と分離して課税されるなど、税負担が軽くなるように配慮されています。

退職所得にかかる所得税の計算方法

まず、課税対象となる退職所得金額を計算します。

(退職金 - 退職所得控除) × 1 / 2 = 退職所得金額

所得税の対象となる退職所得金額は、支給される退職金等から、退職所得控除を引いた金額に1/2をかけて算出します。

退職所得控除の計算方法

退職所得控除は、勤続年数に応じて控除額が変わってきます。

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円 × 勤続年数(80万円に満たない場合は80万円)
20年超え 800万円 + 70万円(勤続年数 - 20万円)

※勤続年数の端数は1年として切り上げます。
※障害者となったことに直接基因して退職した場合は、上記の金額に100万円を加算した金額が退職所得控除額です。

例)

  • 勤続年数が10年5ヶ月の場合

    40万円 × 11年 = 440万円

  • 勤続年数が35年の場合

    800万円 + 70万円 (35 - 20) = 800万円 + 70万円 × 15 = 1,850万円

税額の計算方法

課税退職所得金額 所得税率 控除額
1,950,000円以下 5%
1,950,000円超 3,300,000円以下 10% 97,500円
3,300,000円超 6,950,000円以下 20% 427,500円
6,950,000円超 9,000,000円以下 23% 636,000円
9,000,000円超 18,000,000円以下 33% 1,536,000円
18,000,000円超 40,000,000円以下 40% 2,796,000円
40,000,000円超 45% 4,796,000円

課税対象の金額が算出できたら、上記の税額表にあてはめて税額を計算していきます。

例) 退職金3,000万円 勤続年数37年

退職所得控除額: 800万円 + 70万円(37年 – 20年) = 1,990万円
退職所得金額: (3,000万円 – 1,990万円) × 1/2 = 505万円
所得税: 505万円 × 20% – 42万7,500円 = 58万2,500円
58万2,500円

ここまで算出した税額に2037年まで復興特別所得税2.1%が加算されます。

58万2,500円 × 2.1% = 1万2,232円
58万2,500円 + 1万2,232円 = 59万4,732円
59万4,732円

尚、勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、退職金等の支払金額の20.42%の所得税及び復興特別所得税が源泉徴収されることになります。

3,000万円 × 20.42% = 612万6,000円
612万6,000円

退職所得にかかる住民税の計算方法

退職金にかかる住民税は退職所得に対して一律で10%(都道府県民税4%、市区町村民税6%)となっています。

退職所得 × 住民税率(10%)

例) 退職所得 505万円

505万円 × 10% = 50万5,000円

退職金にかかる税金の合計額

例) 退職金3,000万円 勤続37年

所得税(復興支援税含む) 59万4,732円
住民税 50万5,000円
合計 109万9,732円

まとめ

今回は退職金を一時金として受けとった場合を中心に解説いたしました。退職金は年金として受け取ることもできます。その際には退職所得控除は受けることができませんが、公的年金等控除が適用されます。受け取り方法を検討しても良いかもしれません。

給与担当者は社員の退職時に退職金に関する税金の計算を正しく行い、源泉徴収票を発行しなければなりませんので、退職金にかかる税金の知識が必要です。
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