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法定調書とは?4つの種類と電子申告についてわかりやすく解説

法定調書とはお金の動きを把握するための書類で、原則として税務署に提出することが義務付けられています。どのような種類があるのか、また、電子申告が義務付けられているケースや提出方法について解説するので、ぜひ参考にしてください。

法定調書とは?

法定調書とは、所得税法、相続税法、租税特別措置法、内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律により税務署への提出が義務付けられている書類のことです。

税務署は法定調書からお金の動きを把握し、正しく納税されているか確認します。

法定調書の提出先

法定調書は基本的に税務署に提出する書類です。例えば、法定調書の一つに支払調書があります。支払調書は報酬を支払ったときに作成する書類です。

ある企業がAさんに報酬を払ったのに、Aさんが正しく確定申告をしていないとしましょう。確定申告だけでは税務署は、Aさんが実際には報酬をいくら受け取ったのかわかりませんが、支払調書があることで、確定申告の内容を確認できます。

このように法定調書は、脱税行為を防ぐために活用するための大切な書類です。正しく提出し、正しく納税しましょう。

法定調書の提出期限

法定調書の提出期限は、翌年の1月31日までです。所轄の税務署に提出しましょう。ただし、給与支払報告書・特別徴収票に関しては、市区町村長に提出します。

法定調書の4つの種類

法定調書には60の種類があり、それぞれ以下の4つのカテゴリーに分けられます。

  • 所得税法関連
  • 相続税法関連
  • 租税特別措置法関連
  • 国外送金等調書法関連

各カテゴリーにどのような法定調書が含まれるのか、詳しく解説します。

所得税法関連

所得税法に関する法定調書は多く、全60の法定調書のうち43種類を占めます。主な法定調書としては、次のものが挙げられるでしょう。

  • 給与所得や退職所得の源泉徴収票
  • 報酬や契約金の支払調書
  • 利子や配当の支払調書
  • 生命保険契約の一時金、年金などの支払調書
  • 新株予約権の行使に関する調書
  • 先物取引に関する調書
  • 信託の計算書

所得税法関連の法定調書のうち、ほとんどは源泉徴収票か支払調書に属します。これら2点の法定調書について、詳しく見ていきましょう。

例1. 源泉徴収票

源泉徴収票は、給与などを支払った側が作成し、提出する義務を負う書類です。例えば、給与所得の源泉徴収票であれば、給与を支払う企業や事業主が作成し、次の年の1月末日を期限として税務署に提出します。

給与以外にも退職金などを支払ったときも、源泉徴収票を作成し、適切な提出が必要です。

例2. 支払調書

支払調書は、報酬や料金、契約金、賞金などを支払った側が作成し、提出する義務を負う法定調書です。例えば利子等の支払調書であれば、利子などの支払いや収益の分配、差益の支払いを担当する側が作成し、次の年の1月末日を期限として税務署に提出します。

不動産等の売買や貸付けのあっせん手数料を支払ったとき、国外公社債等の利子を支払ったときなども、支払調書を作成し、適切な提出が必要です。

なお、支払調書によっては提出期限が1月末日ではないものがあります。例えば、国外投資信託や国外株式の配当などの支払調書については、原則として記名式のものは支払い確定日から1ヵ月以内、無記名のものは支払い日から1ヶ月以内に提出しなくてはいけません。

相続税法関連

相続税法関連の法定調書は以下の5つです。

  • 生命保険金や共済金の受取人別支払調書
  • 損害保険金や死亡保険金の受取人別支払調書
  • 退職手当金などの受給者別支払調書
  • 保険契約者などが異動した場合に作成される調書
  • 信託に関する受益者別(委託者別)調書

保険金の受取人別支払調書と退職金の受給者別支払調書に関しては、支払った日の翌月15日までに税務署に提出します。

保険契約者などの異動にともなう調書は変更による効力が生じた日の翌年1月末日、信託関連の調書は提出することになった理由が発生した日の翌月末日を期限として提出しましょう。

租税特別措置法関連

租税特別措置法関連の法定調書は以下の8つです。

  • 投資信託などの償還金の支払調書
  • 特定新株予約権の付与に関する調書
  • 特定株式などの異動状況に関する調書
  • 特定口座年間取引報告書
  • 非課税口座年間取引報告書
  • 未成年者口座年間取引報告書
  • 教育資金の管理契約終了に関連する調書
  • 結婚・子育て資金の管理契約終了に関連する調書

投資信託などの償還金の支払調書は、支払いが確定した日の翌月末までに提出します。また、教育資金と結婚・子育て資金の管理契約終了に関する調書は、いずれも契約が終わった日の翌々月末が提出期限です。

その他の租税特別措置法関連の法定調書は、次の年の1月末日を期限として提出します。

国外送金等調書法関連

国外送金等調書法関連の法定調書は以下の4つです。

  • 国外送金等調書
  • 国外財産調書
  • 国外証券移管等調書
  • 財産債務調書

国外送金等調書は取引が発生した日の翌月末、国外財産調書と財産債務調書は翌年3月15日、国外証券移管等調書は移管などの実行日の翌月末日までに税務署に提出します。

法定調書の電子申告について

法定調書は多く、提出する書類は膨大な数になりますが、光ディスクやクラウドなどで電子提出すれば、コンパクトに提出できます。

使用する紙を減らすことができ、コストを抑えるだけでなく、環境保全にもつながるでしょう。また、税務署に直接出向く、郵送するなどの手間も省けます。

なお、法定調書を紙として提出するか電子提出するかは自由に選択することが可能です。しかし、特定の業者に関しては電子申告が義務付けられています。

電子申告義務化の対象者

60種類の法定調書のうち、前々年度の書類が1つの種類につき100枚を超えるときは、紙ではなく電子申告しなくてはいけません。例えば、令和4年に提出した給与所得の源泉徴収票が110枚であれば、令和6年からは電子申告が義務付けられます。

e-Taxを活用すると手間を削減できる

電子申告には次の3つの種類があります。

  • e-Tax
  • CDやDVDなどの光ディスク
  • クラウド

どの方法でも問題ありませんが、翌年以降も電子申告する場合はe-Taxが便利です。e-Taxでは基礎情報を残しておけるため、手間を減らせるだけでなく、記入ミスも回避できます。

ただし、電子申告が義務付けられていない方が光ディスクで法定調書を提出するときは、税務署への事前申請と承認が必要です。

まとめ

法定調書を作成したときは、すべて期限内に税務署などに提出することが必要です。正しく提出していないときは税務調査が入ることもあるので、各調書の期限を正確に管理し、書類も正確に仕上げて提出するようにしましょう。

前々年度の法定調書の枚数が1つの種類につき100枚を超える場合には、e-Taxや光ディスク、クラウドによる電子申告をしなくてはいけません。電子申告義務の基準を満たすときには、法定調書を電子管理する準備を始めておきましょう。

また、電子申告義務の基準を満たさない場合も、e-Taxなどを活用することで紙の削減を実現し、コストを抑えることができます。

法定調書作成の負担を軽減したい方、あるいは記入ミスを回避したい方は、アウトソーシングサービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。MASONでは、経理の専門家が書類を正確に作成いたします。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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